社会のデジタル化が急速に進展しています。ビッグデータ、AI(Artificial Intelligence)、ロボティクス、ブロックチェーンなどのデジタル技術の進歩は目覚ましく、それらを活用することにより、新たなビジネスモデルやサービスモデルの創出、生産性の飛躍的な向上などを実現しようとする取り組みが進んでいます。
金融業界ではフィンテック(Fintech)という新たな潮流が注目を集め、スマートフォンを活用した金融サービスの提供や、AIを活用した金融・保険商品の開発、ロボットを活用した業務の効率化等に期待が高まっています。新しい価値の創出に向けた取り組みとして、スタートアップ企業や他業種との連携、データの高度な利活用などが進む一方、デジタル化によって生じるリスクへの対応として、サイバーセキュリティの強化、不正取引の防止等が同時に求められています。
日立の金融デジタルソリューションは、企業間の取引データや医療ビッグデータ、IoTデータやオープンデータ等、多種多様なデータと、AI、ブロックチェーン、生体認証技術等の革新的なデジタル技術を活用し、金融機関や他業種のお客さまと、日立それぞれが持つアイデアを掛け合わせ、協創を通して新しい金融サービス創出に貢献していきます。
これまでも日立は、社会イノベーション事業の中心領域の一つとして金融分野に注力してきましたが、これまでの金融事業の実績と幅広い分野で培ったノウハウをベースに、社会に対応したイノベーティブな金融サービスの実現を更に加速させていきます。
日立金融デジタルソリューションは、お客さまのサービス変革を実現するためのさまざまな価値を提供します。従来のITソリューションやこれまでマンパワーを主力としていた業務プロセスをデジタル化することで、金融サービスの高機能化や、事務作業効率化を図るとともに、業務システム開発効率向上を図り、市場へのすばやい金融商品・サービス投入を支援します。
加えて、金融サービス利用者にとってより身近で誰もが使いやすいサービスや、業種業態を越えたお客さまとの協創によって、これまでにない新しいサービスを創出することで、金融機関のビジネスの成長に大きく貢献します。
日立は、協創を通してさまざまな価値創造を実現するためのソリューションを提供しており、今後も順次拡張していきます。
金融業界に特有の情報を扱うための高度なセキュリティを確保しつつ、利用者にとっての利便性にも配慮した認証基盤の実現をめざします。
ビッグデータのような膨大なデータの分析にAIを活用することで、これまでの人間だけの判断や処理では作り出すことのできなかった金融サービスやビジネスモデルを創出することをめざします。
仮想通貨を実現する技術として生まれたブロックチェーン技術は、より汎用的な技術としての応用が期待されており、ブロックチェーンによって、ネットワーク上の金融取引を安全かつ効率的に進めるため標準的なインフラ構築やアプリケーション開発を推進します。
日々の生活やビジネスを大きく変えるデジタル金融イノベーションのために、顧客協創によるイノベーションをめざします。
米国シリコンバレーを拠点とするグローバル・ベンチャーキャピタル/アクセラレーターPlug and Playやスタンフォード大学などと行なっているさまざまな共同研究成果をベースに、新たなソリューションを創出しています。
また、スタートアップ企業の革新的なアイデアと、日立が幅広い分野で培ってきたシステム開発・運用ノウハウやR&D部門が持つ先端技術を融合し、金融機関・スタートアップ・日立での協創を通じて、新たな金融サービスの創出や社会課題の解決に向けて取り組んでいます。